ICTのフル活用

在宅医療は、地域社会資源を基盤においた多職種が連携するチーム医療であります
チーム医療の質を上げるための条件は…

  1. 良質な連携システムの構築(ICT:Information and Communicationを利用して、連携のコストを安くする)
  2. 各参加メンバー(参加施設)のクオリティを上げる(教育環境の整備)

以上の2点が重要であり、これまでICTをフル活用して、良質な地域医療システムの構築と、教育環境の整備に努力してきました。

ICTのフル活用 (医療法人ナカノ会)

鹿児島市内に、多職種連携で機能する「地域連携ネットワーク型在宅医療システム」を構築することが、開業当初からの目的であります。そのための手段としてICTのフル活用にチャレンジしてきました。

電子カルテ(ダイナミクス+RS_Base)導入

電子カルテを導入し、完全ペーパーレス化を実現してきました(看護記録も電子カルテで看護師が直接入力し、法人内で医療情報を共有している)。現在、スタッフ全員(運転手を除く)が、電子カルテを使用し、法人内メーリングリスト(以下法人内ML)を活用できる環境にあります。ここに至るまでには、一定の教育期間を必要としました(スタッフ全員でお互いに学ぶ環境の構築)。それでも全員で取り組んできたのは、診療記録および訪問看護記録が一覧できれば、患者状況がよく分かり、チーム医療としての診療のレベルは格段に向上すると考えたからです。

情報の共有化によるチーム医療の実践と、医療の質の向上が、電子カルテ導入の大きな目的の一つであります。

ネットバンキングの活用と快適な職場環境の構築

集金は銀行引き落としとし、支払いはネットバンキングを活用しており、法人内では、スタッフ全員が法人内MLでの情報共有化を図り、完全週休2日制、年休完全消化を実現し、残業なしの職場環境を目指しています。スタッフは個人的には完全週休2日制であるが、もちろん法人全体としては年中無休、24時間、365日です。

このシステムを構築・運用するために、携帯電話、電子メールを有効活用しているので、携帯電話は全スタッフが24時間対応でありますが、緊急時以外は使用しません。 また、電子メールで済む用事は電子メールを使用するという約束があります。

在宅診療へ車で移動の様子
在宅診療へ車で移動の様子
[在宅診療へ車で移動の様子]
移動の車内は動くオフィス。パソコン操作を続ける。
[患者さん宅での診察の様子]
会話をしながらも診察記録などすぐにパソコンに書きこむ。

車(在宅医療へ移動の車内は動くオフィス)、携帯電話、パソコンが、当クリニックの“三種の神器”であります。

現在までに法人内のICT化により業務の効率化を図り、経営状態を良くすることに成功してきました。

当法人では、「一生懸命働かず、賢く働こう」を合い言葉にしています。皆で知恵を出し合い、楽して、仕事の質を高めることに専念する。そして、しっかり勉強して自分の仕事の価値を高め、医療法人ナカノ会全体の価値も高めて、自らの収益を増やし、快適な職場環境が構築できるように、スタッフ全員で、経営努力をしています。