2008.06.07-08見学】 大池 ひとみ 氏 報告

ナカノ在宅医療クリニック見学                         

東京都 医師  大池ひとみ

<6月7日(金)> 

16:00クリニック着。先生は、肺炎の患者さんの酸素導入に伴う臨時訪問にて不在。クリニックのパンフレットなど拝見しながら、その建売住宅?そのままのクリニックをキョロする。居心地よく使いみちもいろいろ出来そうだ。

先生帰宅。南日本新聞社の取材の方と一緒にパワーポイントを使ってのお話。ナカノ在宅医療クリニックとこれからの在宅医療全体のポリシー満載。

「なおす病院医療と生活を支え予防医療としての在宅医療」

「急性の疾患と慢性の障害」

「システム」

夜懇親会。鹿児島は海で魚に恵まれている。ものすごく美味しい。


<6月8日(土)>

8:30.小雨。申し送り。本日の訪問に行く人と状況の変わった人について。参加は医師看護師リハ事務職全員。情報がみんなに共有されていて、あちらこちらからすぐに意見ピシパシ飛ぶ。点滴どうする?という認知の方についても、動いてとても困難なとか、家族の思いや周りの状況などがさっと述べられる。

訪問開始。医師、看護師、ドライバーと私。医師看護師はひとり1台の自分のパソコンを携帯しつつ。車の中でかちゃかちゃ操作するのはかっこいい! 時間を上手に使えている。看護師は訪問看護ステーションからの訪問看護と曜日でクリニックの訪問診察の同行。両業務をおこなうことで、意思疎通しやすく、方向性の確認もしやすい。

イベントが起きたら、クリニック内のMLを通して、すぐにいっせいにみんなに伝わり、

また、他機関関係部署にも送られ、関係部署からの連絡もみんなに送られるため、早く情報が共有される。紹介状もその場で情報を入れて作成、クリニック事務をへて相手病院へ送られる。どうしようかなというような連絡もまめに連絡する気になるし、だから、細かな情報も入り易い。みんなが情報を見ている知っている。記録のための記録でなく、共有のための記録。説明した内容まで伝わるので、相手の動きも見え易く。自身が動き易い。

本日の訪問は、肺炎でちょっと危なく、昨日、酸素導入の方から。中野センセイはぺたんと座り込んでPCを動かしつつお話。大病院の四角い診察室のパソコンは機械に見えてしまうが、同じ機械でも、ご自宅の部屋の隅っこで、雑談しながら操作すればただのものとして抵抗なく違和感がないのが不思議。

話の内容は(もちろんご家族に選択あってだが)在宅にいても大丈夫の話。病院にいたって家にいたってだめなときはだめという当たり前な話だが、あんまり当たり前に話されるのでふっと気持ちが軽くなる。その後、妻を介護中うつ傾向つよい夫の人生話に付き合い、演歌好きの麻痺&おしゃべり奥さん宅へ訪問。グループホームでは、下痢と高Kの関係を見つけて、腎不全対応中のかなり厳しい方の状況を家族にお話。施設スタッフが大騒ぎせずに自然に受け入れているところ見ると普段からのクリニックのかかわりの深さが想像できる。お昼ごはんをスタッフとともにいただき、先生はその後、臨時往診で皮膚の状況を見に行かれるとのことで、観覧車付の鹿児島中央駅で降ろしていただいた。


<見学によって実感したこと>

1ケアマネジメント業務

「あつい人を結びつけるシステム」

2ツールとしてのIT!!!!!

  「すばやくタイムリーに」「みんなと情報を共有」にまさに役立つ!

 *電子カルテ、パソコン、IT化・・・なんとなくよさそうだけど、どうやってつかうの? なにがいいの?という私の疑問はすっきり。

 *顔の見える関係をさらに強くするための道具であり、道具をさらに上手につかうため に顔のみえる関係を強化すること。ITセキュリティは結局は人との関係。

*欠点は、ほかの部署と連携するとき、相手がパソコン環境を持っていないと持ってないとつらいかも・・・

3在宅ポリシーの展開、教育活動

「オープンな『いい』加減さ」「現状の文句でなく、未来を明るく前向き」

    

おいしくて、楽しくて、しっかり学べた鹿児島に大満足です。

私も私のフィールドで頑張って行かなければと思いました。

スタッフのみなさん!中野先生! 本当にありがとうございました。

ますますのご活躍とご発展お祈りしております。