2007.09.01見学】  福田 幹久 氏  感想文

 先日は、往診の模様を見学させていただきお世話になりました。土曜日半日という短い時間でしたが、いろいろと勉強になりました。
 当院も在宅専門クリニックとして開業し3年たちましたが、丁度、レセコンを新しい機種に変えようと思っており、電子カルテ導入を考えていたのと、訪問看護ステーションを11月から設立予定だったので、実際に活動しておられる中野先生の仕事の現場を見学してみたい思いに駆られ、連絡させていただきこころよく了承していただきました。
 見学時間は短かったですが内容は私にとっては濃かったです。一番知りたかったのは、在宅の現場でどのようにカルテの入力を行い、データを構築していくか、ということでした。中野先生は、患者宅に到着すると、まず患者さんとコミュニケーションをとりながら診察を行い、引き続き話を継続しながら、ノートパソコンにパチパチと記事を入力していかれていました。
 これをどのようにしてクリニックのPCに転送するのか、興味を持ってみていますと、なんと記事は通常のメールソフトに入力され、それをメールでクリニックへ送られていました。電子カルテそのものは参照に使い、メールで入力、転送を行っておられるわけです。これなら一般的なメールソフトですし、すごく理解しやすく導入しやすい方法と思いました。受け手の医療事務員が、カルテにコピーペーストしていけばそのままリアルタイムに処理が終わっていくわけです。
 当院では夕方往診が終わるまではカルテがかえらないので医療事務の処理はそれ以降になりますが、この方法なら、処理が格段に早くなると思います。往診が終わるとほぼすべての処理が終わっていますので、その後の時間はカンファ等の有意義な時間に費やせると思います。
 訪問看護との連携も興味がありましたが、輸血が必要な患者のときは、往診と同時にナカノ訪問看護の看護師さんが訪問され、輸血の処置を手際よくされていました。
 他の訪問看護ステーションと連携する場合は、特に医療度が高い場合、綿密な連絡、カンファ等を行い、トラブルが起こらないよう注意しなければならず、その点、自前の訪問看護と連携する場合密な連絡がとりやすいと痛感しました。当院も、一人の患者さんに対して訪問診療だけでなく、訪問看護も含めて一連の流れの中でトータルに診療を行っていきたいという思いがありましたので、実際の現場を拝見して非常に参考になりました。
診療後はおいしいお魚料理を交えた親睦会もあり、非常に満足して帰途につくことができました。
 今後、当院の現場でも今回の経験を活かして行きたいと思います。
 お世話になりありがとうございました。